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2013年7月

2013.07.07

アニメフォトカノ全体の感想

アニメフォトカノ、BS-TBSの放送が終了し、一段落したので、久しぶりに感想をまとめてみることにします。

ファンの視点として語るのか、そうでない俯瞰的視点で語るのかが難しいところですが、まあ、折衷的なものになると思います。

フォトカノというゲームは、アニメ化をするのに非常に魅力的な素材で、魅力的なキャラとキャストに恵まれており、シナリオも豊富。ただし、さすがにこの時代、ギャルゲーが大当たりするのは難しい。ゲーム自体は高い評価を得ているものの、PSP版は、性能上の問題もあって、大ブレークまではしていないので、アマガミSSの時と同様の規模(2クール)でアニメを作るのが難しかったようで、1クールのアニメになってしまいました。

その非常に厳しい条件の中、精一杯の努力をしていたアニメだと思います。インパクトのあるユニークなシーンが多く、チャレンジも多く、ちゃんと、書くヒロインの物語が完結しているので満足感もあり、とにかく楽しめました。

ところが作品の尺が圧倒的に足らないので弊害も出ました。まず言えることは1話、2話-4話、とそれ以降のヒロイン個別回が、正確にはちゃんとつながっていないシリーズになってしまいました。

特に2話-4話は見せ場を優先した結果、主人公前田の人間性に強い歪みが出てしまったので、そこでの前田一也と、各ヒロイン回での前田が全くつながらない。

この作品は、それぞれが違う世界の前田一也なんだ、ということを視聴者が理解いないと十分楽しめないのです。つまり、通常のシリーズアニメとは違う、特殊な楽しみ方を視聴者に要求してしまっているので、一般視聴者の中には取り残された人も多く出たことが容易に想像できます。

実際、一般的なアニメファンの感想を追ってみると、各回の見せ場の充実を臨機応変に楽しんでいた視聴者にとっては好印象で、一方、シリーズの統一感に期待していた人には、受容れられないもの、理解できないものになり、結果として、評価が真っ二つに分かれることになったと思います。

もう一つの問題は、ヒロインと主人公前田との恋の駆け引きの描写です。

とにかく尺が全然足りないので、多くのシーンをすごいテンポ感で繋ぐことになりました。テンポ感が良いことはデメリットばかりではありませんが、とにかく、声優たちは、恋の駆け引きでの微妙な心境の変化等を演じることが非常に難しくなってしまいました。大変実力派の声優を揃えていただけに、これは残念なことかもしれません。

そんなわけで、このアニメフォトカノは極めて実験的要素の強い作品になったと感じました。それが良かったことか、悪かったことかを聞かれれば、私は良かったと断言できます。

なにしろ私が最も恐れていたのは、新見遙佳ルートメインで、他のヒロインに活躍場が全くない展開です。大半のヒロインが恋愛に参加できない状態、それだけは避けて欲しかったので、そこでかなり満足ができたのは大きいです。それぞれのヒロインがちゃんと恋愛に参加できてこそのフォトカノです。

ただ、やはり、繰り返し書きますが、ヒロインの恋の駆け引き描写が圧倒的に不足していました。本作で、一番、それがちゃんと出来ていたのは、果音回だったと思います。果音は攻略可能とは言え、メインヒロインじゃないので、そこで一番恋愛描写がしっかりしてたのはちょっとそれはどうなのかなあと感じました。

個人的に好きな回は、柚ノ木梨奈回と、早倉舞衣回です。柚ノ木梨奈回は、最近の恋愛アニメには珍しく、妙に直球で古風ですらある演出がむしろ新鮮でした。お色気描写がなんだか最小限になってしまってたので、全体がこの調子だったらそれはそれで問題ですけど(笑)..。早倉舞衣回は、逆にコミカル色を前面に推した形になっていて、楽しめました。かなりアレンジが入る形ですが、キャラの魅力は十分描けていたと思います。

アニメ版は、内田有子と九堂先輩の活躍場が多かったのは良かったですね。機会があれば各話個別に感想もまとめてみたい気がします。

あと、もう一つだけ、苦言を言わせてもらえば、作画がところどころ厳しかったですね。アニメーションと、特徴ある演出は、非常に良いところが多かったのですが、ギャルゲーアニメで売りにしなければならない止め絵の作画が時々厳しかった。そもそも、パッケージヒロインの新見遙佳のキービジュアルがカチっと決まってなかったのは、かなり問題だったと言わざるを得ません。

とにかく、アニメ放送を終えてみて思ったのは、確かにとても面白かったけど、これじゃあまだまだ満足できない。もっとヒロインたちの、特に面白おかしい心温まる恋愛模様を、アニメという形で、もっと見たかったということです。そんなわけで、どんな形にせよ、アニメの続編が見たいと思っています。

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