学問・資格

2005.08.22

核融合科学研究所一般公開

土曜日は核融合科学研究所一般公開にスタッフ参加。(私はこれでも一応職員なもので。笑)
毎度ながら、地元を中心に多くの客がつめかける。
年々、子供向けに楽しい企画を増やしているので、とにかく子供には好評な感じ。

一方、大人の方も科学に関心が高い人が多く、いつも非常に難しい質問をしてくるので、いつも当惑する。
今回は電子軌道(K核,L核等)の陽子からの距離がどれぐらいなのかとか、プラズマテレビの動作原理がどうなっているかなど。うわー、そんなん知らないなどと大焦り。

あまり関心を持たれにくいと思ってた原子分子データベースに対する質問もあったり、将来、核融合科学研究所のようなところに自分の子供を入れたいと思うのだがどうしたらいいかという話もあったり、いろんな形で研究所に関心を持っている人が多くて驚く。
研究設備の安全性に関する質問については、とにかく、最近は非常に多くの説明パネルが作られ、展示されている(熱心にそれに見入っている人が結構多かった)ので、あまり多くなかった。
やっぱ、丁寧な説明って大事だよね。

一方で、今回も、中学、高校生あたりの観覧者がやっぱり少なめな印象(万博とは対照的)。
宿題に忙しいのかもしれないが、小学生の時にあった科学への関心は、どうして、中高校生になると急激に薄れていくのか。その辺りを考えていく必要があるかもしれない。
(いや、大体、何に関心が移ってるのかは私はわかるんだけどね。笑)

今回、楽しみにしていたプラズマ火球の実験は、当初はうまくいくのかやや心配されていたが、非常にうまくいった模様。

私は担当場所が違ったのだが、一度だけ実験を観に行った。
炭酸水素ナトリウム(重曹)の液体の水面上で放電すると、球状のプラズマが発生し、クラゲのような形になって消えていく。
その時間は一瞬なので、ちょっと物足りないが、高速度カメラも持ち込んでおり、その発生と消失過程をスローモーションで見ることができた。大きさは5~6cmぐらいだったかな。思っていたよりわりと大きめ。

ビジュアル的には地味だが、プラズマがどうして球状になるのかがまだはっきりしていない(水上での実験なので、水分子の影響である可能性が大だが)ということもあり、画期的実験。
スペクトルを観ると、プラズマはナトリウムである模様。

会場の、もっとも離れた場所での実験で、宣伝もあまり大々的には行わなかったので、人の集まりは少なかったようだが、狭い場所だったので、ちょうどよかったという話も。

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2005.06.24

岡崎の三研究所を見学

学問・資格というカテゴリを使うのは初めてな気がする。

今日は、職場の関係で、岡崎の三つの研究所を見学。
分子科学研究所、生理学研究所、基礎生物学研究所の三つ。

予想以上に面白すぎて参りました。やっぱ、毎度のことながら、ホンモノは凄い。
あんまり、いい加減なことを書くのはアレなのだが、まあ、素人の文章ということで勘弁。

まず、分子科学研究所、まず、UVSOR装置が生々しくていい感じ。
研究室を見廻る中では、分子錯体で超伝導物質を作るとかの話に興味。
もうこの領域も分子でもアリなんだなあ。
この辺りはオーソドックスな物理化学とかの研究所っぽい…ってゆーか、
私、山形大学の高分子化学科卒なのだが、そこと雰囲気が近いなと感じた。

次、生理学研究所。脳測定用のMRIも性能が異常に高く、すごいけど、
脳磁計がスゲー。指とか動かすと脳の活動野が秒精度で判別できてしまうと。
動く物体を見せたり、言葉喋らせたりしながら、脳を計るわけです。
周波数が脳の活動で上がったり下がったりするそうで、面白すぎ。

さらに次、基礎生物学研究所。ゲノムが小さい植物を使い、色んな方法でDNAに傷を作って研究。
葉の形成とかに影響する遺伝子とかの絞り込み。
なんと今は半年程度で、葉の形の決定に関係する一つの遺伝子が絞り込めるそうです。
学生の論文書くのにちょうどいい期間だそうで。
うひゃー、もうそんなとこまで進んでるんですか。
今まで特に意味がないと思われていたDNAの部分にも、実は意味があるらしいとか、まだまだわからないことがいっぱいだそうで、どこまでも奥が深そうです。

そして、大型スペクトログラフ、デカい分光装置。乱暴に言い換えると虹発生装置です。
これがデカいんです。歩いていくと、自分の体に当たってる光が緑から黄色とか徐々に変わっていくんです。

「極紫外はアブないので今は出してませんが、それでも奥の方とか、紫外が出てますんで、あまり行かない方がいいです」とか声かけられます。
スゲー、あっちはUVとか出てるのかよお、とか参ります。

午後は、山手の共通研究施設へ。

まずは、NMR(核磁気共鳴スペクトル)装置。
ここは、すさまじい磁界です。キャッシュカードとかは、戸を開けたとたんにおじゃんだそうです。
入るとデカい装置の下、周囲の床に丸く線が引いてあります。で、その先が100ガウス以上です。すげー100ガウスって。
奥の方は10000ガウス(1テスラ)とかあるそうです、それってどんな磁界ですか。しかも、そこに人が入っちゃうそうなんです。凄すぎます。

続いて、生体の温度センサーの研究、面白すぎます。
熱さを感じるセンサーの一つは、42度周辺(正確だったか覚えてないけど)で、正確なスイッチのように反応するとか。

それって化学反応的なものだから、人によってその温度の差がないということか聞いてみると、
差はないというんです。じゃあ、途中の神経とかで脳まで伝わる経路の問題はともかく、
そのセンサーの部分に関しては、どんな人間でも反応する温度は全く同じなのか。
うひゃ、すげー、すげー話だ。初めて聞いた! もう熱中してしまう。

そして、午前は植物関連の研究室を見たけど、今度は魚。小さい魚を、大きめの辞書サイズ程度の水槽で小分けして、大量に育ててる。すげーです。それを眺めてると、

「ちなみに……のマークついてる番号……の水槽のは、うちで作ったミュータントです」

みゅ、ミュータントっすか! 東岡崎駅で買えるμチケットじゃなくて。
ここはそんな用語、普通に飛び交うですか。
こ、ここはSF世界ですか!!
(いや、午前の植物の方もミュータントがいっぱいなわけだが)

いや、うちの研究所だって、SOLAR-B衛星のデータを使おうとか、SF世界みたいな話とかが時々出てきますので、よそのことばかり言ってられませんが。

そのあと、生物系では世界第一級の電子顕微鏡の紹介。説明している人が熱いです。もう燃えてます。
しかも、去年からばりばり稼働してることを熱弁してます。
なんか、将来的には、ガラスとかを見たいとか言ってますよ。

電子顕微鏡でガラスを見るのですよ、ガラス!! こ、ここはSF世界ですか?

とにかく、すっかり、あてられて、ふらふらで帰ってきました。

そういえば、私の職場、核融合科学研究所では、
今年も研究所一般公開(オープンハウス)があります。
同じ自然科学研究機構ということで、今回からは、岡崎の三研究所、そして、国立天文台の展示があるはずです。お暇な方はどうぞ。

今回は、さっき紹介した生体温度センサーの話とか講演会もあるんですよ。
8月20日(土)です。入場無料、多治見駅から無料バス出ます。

うちのグループの展示ブースも、今回はちょっとすごいプラズマの実験を計画中です。
こんなのはどこでもみれないよという類のものです。
まだ内容公開されてないようなので言わないけど。

そういえば、私は何を手伝わされるのか不明(笑)。

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